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不倫の慰謝料相場|請求できる条件と証拠

公開 2026年6月8日・約6分で読めます・リコログ編集部

本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別のご事情については弁護士等の専門家にご相談ください。

配偶者の不倫が疑われる、あるいは事実が分かったとき、「慰謝料はいくらくらいなのか」「そもそも自分のケースで請求できるのか」が気になる方は多いと思います。この記事では、不倫(不貞)の慰謝料の相場の目安、請求できる条件、必要になる証拠を、できるだけ冷静に整理します。ここで挙げる数字や考え方は過去の裁判例などから見た一般的な傾向であり、あなたのケースの結論を約束するものではありません。

不倫の慰謝料は何に対するお金か

不倫の慰謝料とは、配偶者の不貞行為によって受けた精神的苦痛に対する賠償です。ここでいう「不貞」とは、一般に配偶者以外の相手と肉体関係を持つことを指すとされています。

そのため、「二人で食事をしていた」「やり取りが親密だった」というだけでは、不貞そのものを示す決め手にはなりにくいと考えられています。慰謝料が問題になるのは、あくまで相手に責任のある行為(有責行為)があった場合です。逆に言えば、不倫があったという事実をどれだけ具体的に示せるかが、請求できるかどうかと金額の両方に影響します。

不倫の慰謝料の相場の目安

不貞を理由とする慰謝料は、裁判例から見ると次のような幅で語られることが多いです。**いずれも幅のある「目安」**であり、実際の金額は個別事情で大きく変わります。

状況慰謝料の目安(一般的な傾向)補足
不倫が原因で離婚に至った100万〜300万円程度もっとも高くなりやすい類型とされる
不倫はあったが婚姻は継続50万〜150万円程度離婚しない場合は低めになりやすい
別居にとどまった50万〜200万円程度関係への影響の大きさで増減

数字に幅があるのは、同じ「不倫」でも期間が数か月か数年か、回数、子どもの有無、夫婦関係がどの程度壊れたかで評価が変わるためです。離婚原因全般の相場感は離婚慰謝料の相場でも整理しています。

表の金額はあくまで過去の傾向を整理したもので、最低額や上限を保証するものではありません。実際の見通しは、資料をそろえたうえで弁護士に個別にご相談ください。

金額を左右する主な要素

同じ不倫でも金額に差が出るのは、裁判所が複数の事情を総合的に見るためです。一般に、次のような要素が考慮されるとされています。

  • 不貞の期間・回数:一度きりか、長期間・繰り返しか
  • 婚姻期間:長いほど精神的苦痛が大きいと評価されやすい
  • 未成年の子の有無:子どもへの影響が考慮されることがある
  • 関係への影響:離婚・別居に至ったか、婚姻が継続したか
  • 悪質性:妊娠・出産が絡む、関係が公然と続いたなど
  • 支払う側の経済力:現実的な資力も考慮される

誰に請求できるか

不倫の慰謝料は、配偶者と不倫相手の両方が対象になり得ます。一般に、不貞は二人の共同による行為と考えられ、それぞれに請求できる場合があるとされています。

ただし注意したい点があります。

  • 二重取りはできない:二人から受け取れる合計額には上限があり、どちらかから受け取った分はもう一方への請求から差し引かれるのが原則です。
  • 不倫相手の事情も考慮される:相手が既婚であることを知らなかった、強く関係を求められた等の事情があると、減額や否定の方向に働くことがあるとされています。

誰にどう請求するかは方針によって変わるため、可否や進め方は弁護士に確認するのが安心です。

慰謝料が請求できない・認められにくい場合

「不倫があった=必ず慰謝料がもらえる」とは限りません。一般に、次のような場合は認められにくい、または金額が下がりやすいとされています。

  1. 不貞を示す事実がない:親密さの推測にとどまり、肉体関係をうかがわせる記録がない
  2. すでに夫婦関係が破綻していた:交際が始まった時点で婚姻関係が実質的に壊れていた
  3. 不倫相手に落ち度が少ない:既婚を知らずやむを得ない事情があった
  4. 時効が過ぎている:請求には期間の制限があるとされ、放置すると行使できなくなる

特に1つ目は実務でよく問題になります。事実があっても、それを裏づける記録がなく「言った・言わない」にとどまると、説得力が弱くなりがちです。**金額や可否を左右するのは「何があったか」だけでなく「それをどれだけ具体的に示せるか」**でもあります。

不倫の慰謝料に必要な証拠

請求や交渉の土台になるのは、不貞をうかがわせる事実が複数の記録で時系列につながっている状態です。1枚の写真や1通のメッセージだけで十分とは限りません。証拠になりうるものの種類や残し方は不貞(不倫)の証拠の集め方で詳しく整理しています。

集めるときの基本は次のとおりです。

  • 加工・修正をしない:画面や写真をそのまま保存する
  • 日時が分かる形にする:いつのやり取り・出来事かを残す
  • 相手の私物を無断操作しない:取得方法に問題があると別のトラブルにつながることがある
  • 早めに保全する:機種変更や削除で失われる前に保存しておく

ばらばらの記録は、いざ相談するときに自分でも経緯を説明しづらくなります。そこで役立つのが、点で持っている記録を時系列の線にまとめておくことです。リコログでは、気づいたことや起きた出来事を、いつ・どこで・誰が・何を・どうしたか(5W1H)の事実として数タップで残せます。記録は相談前メモ(陳述書のような形のPDF)として整理でき、離婚を決める前であっても、起きたことを冷静に把握する助けになります。

まとめ

  • 不倫の慰謝料は、配偶者の不貞による精神的苦痛に対する賠償で、相手の有責行為が前提となる
  • 相場の目安はおおむね数十万円〜300万円程度の幅とされるが、あくまで傾向にすぎない
  • 期間・回数・婚姻期間・子の有無・関係への影響・経済力などが総合的に考慮される
  • 配偶者と不倫相手の両方に請求し得るが、二重取りはできず相手の事情も考慮される
  • 不貞を示す記録がない、破綻後の交際、時効などの場合は認められにくい
  • まずは起きたことを5W1Hの事実として記録し、可否や見通しは弁護士に相談を

よくある質問

不倫の慰謝料はだいたいいくらが相場ですか?

一概には言えませんが、不貞を理由とする慰謝料は、裁判例では数十万円から300万円程度の範囲に収まることが多いとされています。婚姻期間の長さ、不貞の期間や回数、子どもの有無、関係が破綻に至ったかなどで増減します。あくまで目安であり、個別の見通しは弁護士にご相談ください。

不倫相手にも慰謝料を請求できますか?

一般に、不貞は配偶者と不倫相手の共同による行為と考えられ、両方に請求できる場合があるとされています。ただし二人から合計で受け取れる総額には限りがあり、二重取りはできないのが原則です。具体的な可否は状況により異なるため、弁護士に確認することをおすすめします。

不倫の慰謝料が請求できないのはどんな場合ですか?

不貞があったと示せる事実がない、すでに夫婦関係が破綻した後の交際だった、不倫相手が既婚を知らずやむを得ない事情があった、時効が過ぎている、といった場合は認められにくいとされています。請求の可否は事案ごとに判断されるため、個別には弁護士にご相談ください。

不倫の慰謝料請求にはどんな証拠が必要ですか?

一般に、肉体関係をうかがわせる事実が複数の記録で時系列につながっている状態が望ましいとされています。メッセージのやり取り、写真、宿泊の支出、出来事メモなどを組み合わせて点を線にすることが、交渉や相談の土台になります。