🔍 証拠の残し方

配偶者のGPS・位置情報の扱い|監視されている・する側の注意

公開 2026年6月8日・約6分で読めます・リコログ編集部

本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別のご事情については弁護士等の専門家にご相談ください。

配偶者の行動が気になって居場所を確かめたい、あるいは逆に「自分は監視されているのではないか」と不安を感じている——どちらの立場でこのページを開いた方もいると思います。位置情報をめぐる悩みは、感情が大きく動きやすく、勢いで踏み込んだ対応をしてしまいがちなテーマです。この記事では、配偶者のGPS・位置情報をめぐる問題を、監視する側・される側の両方の視点から、一般情報として落ち着いて整理します。あわせて、起きたことを事実として残しておく方法にも触れます。

なお、ここでお伝えするのは一般的な考え方の整理です。個別の事案で適法かどうか・証拠として使えるかどうかの判断は状況によって分かれます。具体的な対応や見通しは、弁護士など専門家にご相談ください。

GPS・位置情報をめぐる問題の全体像

位置情報を知る手段は、いくつかの種類に分かれます。混同されやすいので、まず整理しておきます。

手段内容押さえておきたい点
スマホの位置共有家族間アプリやOSの共有機能で互いの位置を共有双方の同意のうえで使われることが多い
GPS追跡機器車や持ち物に小型機器を取り付け位置を追う相手の所有物への無断設置は慎重な判断が必要
アプリによる追跡スマホに監視目的のアプリを入れる無断でのインストール・操作は問題が生じうる
防犯・自分の所有物自分名義の物に付けた紛失防止タグ等自分の所有物の管理は性質が異なる

ポイントは、「位置情報を知りたい」という目的が同じでも、誰の所有物を・どんな方法で・どこまで追うかによって、考え方が大きく変わるということです。「相手の車に勝手に機器を付ける」のと「自分の持ち物の場所を確認する」のとでは、まったく性質が異なります。

相手の位置を知りたい側が注意したいこと

配偶者の不貞などを疑い、居場所を確かめたいと考える方は少なくありません。気持ちは自然なものですが、方法によっては別のトラブルや責任の問題につながることがあります。

一般的な整理として、次の点に注意が必要とされています。

  • 相手の所有物への無断設置は慎重に:配偶者名義の車や私物に、無断でGPS機器を取り付けて継続的に追跡する行為は、状況によって問題が生じうるとされ、一律に適法とは言い切れません
  • スマホの無断操作は避ける:相手のスマホに監視アプリを勝手に入れる、ロックを破って操作するといった行為は、別の問題につながることがあります
  • 居場所だけでは決め手になりにくい:「この場所にいた」という記録だけで不貞などを確定するのは難しく、一般には他の資料と組み合わせて状況を説明する材料になるとされています
  • 取得方法が評価に影響しうる:どうやって集めた情報かによって、後の取り扱いが変わることがあります

つまり、勢いで機器を仕掛ける前に、「その方法に問題はないか」「集めた情報をどう活かすつもりか」を一度立ち止まって考えることが大切です。不安があるときは、行動に移す前に弁護士へ相談しておくと、後で困りにくくなります。証拠を集めるとき全般の落とし穴については、証拠を取るときの注意点もあわせてご覧ください。

焦って相手の私物に機器を仕掛けたり、スマホを無断で操作したりすると、目的を果たせないばかりか、自分の立場をかえって不利にしてしまうことがあります。位置情報に頼る前に、まずは身近に残せる事実(帰宅時刻、不自然な外出、会話の内容など)を記録しておくほうが、結果的に役立つ場面が多いとされています。

監視されているかもしれない側の自衛

逆に、「自分の居場所が筒抜けになっている気がする」「行き先を細かく知られている」と感じている方もいます。漠然とした不安を、まず事実として確認していくことが第一歩です。

確認してみたいポイント

安全を確保できる範囲で、次のような点を落ち着いて確認する方法があります。

  1. スマホの位置共有設定:家族向けアプリやOSの位置共有がオンになっていないか、共有相手に見覚えのない設定がないかを確認する
  2. 見覚えのないアプリ:インストールした記憶のないアプリが入っていないかを見る
  3. アカウントのログイン状況:自分のクラウドやSNSに、知らない端末からのログインがないかを確認する
  4. 車内・持ち物:車のなかや普段使うバッグに、不審な小型機器がないかを無理のない範囲で見る
  5. パスワードの共有:相手と共有していたパスワードを、安全なタイミングで見直す

ただし、こうした確認や設定変更は、相手に気づかれると関係が一気に緊張することがあります。相手を刺激するおそれがあるときは、無理に対処しようとせず、安全な場所から相談することを優先してください。

身の危険を感じる場合は一人で抱えず、110番/DV相談ナビ #8008/警察相談 #9110 など、安全な場所からの相談を検討してください。

過度な監視や行動の制限が続く場合、それ自体が見過ごせない問題であることもあります。ご自身の状況を落ち着いて振り返りたいときは、DVのセルフチェックも参考になります。

「監視された」事実を記録に残す

監視されていると感じる側にとって大切なのは、漠然とした不安を、事実として記録に残しておくことです。「行き先を言っていないのに知られていた」「外出のたびに連絡が来る」といった出来事は、その場では覚えていても、時間が経つと記憶があいまいになります。

記録するときは、次のように5W1Hの事実に絞るのがコツです。

  • いつ:日付と、できれば時刻
  • どこで:場所や状況
  • 何があったか:知らないはずの居場所を言われた、行動を細かく問い詰められた、など
  • どう感じたか:必要に応じて簡潔に

評価や感情を長く書き込むより、起きたことを淡々と並べるほうが、後から状況を説明しやすくなります。

リコログでは、こうした出来事を日時・場所・言動といった事実として数タップで残せます。点で持っている記録を時系列の線にまとめておけば、必要になったときに相談前メモ(陳述書のような形のPDF)として整理でき、弁護士や相談窓口に状況を伝えるときにも役立ちます。離婚を決める前でも、「いま起きていることを事実として残しておく」ことから、落ち着いて始められます。

まとめ

  • 位置情報を知る手段は複数あり、誰の所有物を・どんな方法で追うかで考え方が大きく変わる
  • 相手の私物への無断のGPS設置やスマホの無断操作は、慎重な判断が必要とされ、勢いで行うのは避けたい
  • 居場所の記録だけで不貞などを確定するのは難しく、一般には他の資料と組み合わせて使われる
  • 監視が疑われる側は、設定やアプリを安全な範囲で確認しつつ、相手を刺激しそうなときは安全な相談を優先する
  • 監視された出来事は5W1Hの事実として時系列に残しておくと、後から状況を説明しやすい
  • 適法性や証拠としての見通しは状況により異なるため、個別には弁護士にご相談を

よくある質問

配偶者の車や持ち物にGPSを付けて居場所を追うのは違法ですか?

相手の所有物に無断でGPS機器を取り付けて継続的に位置を追う行為は、状況によってトラブルや責任の問題が生じうるとされ、慎重さが求められます。一律に適法・違法と言い切れるものではないため、実行前に弁護士など専門家に個別にご相談ください。

GPSで集めた居場所の情報は不貞の証拠になりますか?

居場所の記録だけで不貞があったと確定するのは難しく、一般には他の資料と組み合わせて状況を説明する材料になるとされています。ただし取得方法に問題があると評価が変わることもあるため、見通しは個別に専門家へご確認ください。

自分が監視されているかもしれません。どう確認すればよいですか?

スマホの位置情報の共有設定や見覚えのないアプリ、車内の不審な機器などを、安全を確保できる範囲で確認する方法があります。相手を刺激するおそれがあるときは無理に対処せず、安全な場所から相談することを優先してください。

監視されていると感じたら、まず何をすればよいですか?

いつ・どんな状況で監視を疑ったかを事実として記録に残し、パスワードや共有設定を安全な範囲で見直すことが考えられます。身の危険を感じる場合は一人で抱えず、警察相談やDV相談窓口など安全な場所からの相談をご検討ください。