📝 離婚準備

離婚届の書き方と出し方|不受理申出など注意点

公開 2026年6月8日・約6分で読めます・リコログ編集部

本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別のご事情については弁護士等の専門家にご相談ください。

離婚届は、用紙そのものは一枚の書類ですが、記入欄が多く、書き間違いや記入漏れがあると窓口で受理されないことがあります。「どこに何を書くのか」「証人は誰に頼めばいいのか」「勝手に出されないか不安」——そうした疑問を一つずつ整理しておくと、提出の場面で慌てずに済みます。この記事では、離婚届の記入のしかた・提出のしかた・不受理申出を、順を追って落ち着いて確認していきます。

なお、ここで扱うのは手続きの一般的な流れです。個別の事情や戸籍の状態によって必要書類が変わることがあるため、最終的な確認は提出先の市区町村窓口や弁護士にご相談ください。

離婚届はどこで入手し、何を用意するか

離婚届の用紙は、市区町村の戸籍窓口で受け取れるほか、多くの自治体ではホームページからダウンロードできます。様式は全国共通とされており、住んでいる地域以外で入手した用紙でも使用できます。

提出にあたって一般に必要とされるものは、おおむね次のとおりです。窓口や状況によって異なるため、事前確認をおすすめします。

用意するもの補足
離婚届(記入済み)証人欄を含め記入漏れがないか確認
本人確認書類運転免許証・マイナンバーカードなど
戸籍謄本本籍地以外の窓口に提出する場合に必要とされることがある
印鑑任意とされる自治体もあるが、訂正に備えて持参すると安心

協議離婚(夫婦の話し合いによる離婚)の進め方そのものについては、協議離婚の進め方もあわせて参考にしてください。

離婚届の記入欄を一つずつ確認する

離婚届は欄が多いため、上から順に何を書くのかを把握しておくと記入がスムーズです。代表的な欄を整理します。

氏名・住所・本籍

届出時点の氏名・生年月日・住所・本籍を、夫婦それぞれについて記入します。本籍は住所と異なることが多いため、戸籍謄本などで正確に確認しておくと書き間違いを防げます。

離婚の種別

協議離婚・調停離婚・裁判離婚などの区分を選びます。話し合いで離婚する場合は「協議離婚」にあたります。調停や裁判で離婚が成立した場合は、種別の記入とあわせて、成立日や確定日などを記す扱いになるとされています。

未成年の子の親権者

未成年の子どもがいる場合、どちらが親権者になるかを記入します。親権者が決まっていないと離婚届は受理されないのが一般的とされています。親権の基本的な考え方については親権とはを参考にしてください。なお、養育費や面会交流は離婚届の記入欄では決まらないため、別途取り決めておくことが望ましいとされています。

婚姻前の氏に戻る者の本籍

婚姻時に姓を変えた側が、離婚後に元の姓へ戻るか、結婚時の姓を名乗り続けるか(婚氏続称)を選ぶ欄です。元の戸籍に戻るか、新しい戸籍を作るかも関わってきます。後から変更には別手続きが必要になることがあるため、提出前に方針を決めておくと落ち着いて対応できます。

子どもの戸籍や姓は、離婚届を出すだけでは自動的に親権者と同じにはならない場合があるとされています。子どもの戸籍を移したいときは、家庭裁判所の手続き(子の氏の変更許可など)が別に必要になることがあります。詳しくは窓口や弁護士にご確認ください。

証人欄の書き方と注意点

協議離婚の場合、成人2名の証人が必要とされています。証人欄には、署名のほか、生年月日・住所・本籍など本人を特定できる情報を記入してもらいます。

  • 証人は親族でも友人でも構わないとされています。
  • 二人が同じ親族(たとえば両親)でも問題ないのが一般的です。
  • 証人は「離婚に同意する人」ではなく、「届出の事実を確認する立場」にあたります。
  • 調停離婚・裁判離婚では、証人欄の記入は不要とされています。

証人に依頼するときは、内容を理解してもらったうえで記入してもらうことが前提です。事情を話しづらい相手に無理に頼む必要はなく、信頼できる人に落ち着いて相談するとよいでしょう。

離婚届の出し方——提出先と受理されないケース

記入が済んだら、市区町村の戸籍窓口に提出します。提出先として一般に認められているのは、次のいずれかとされています。

  • 夫婦の本籍地
  • 夫婦の所在地(住所地)

提出は当事者本人でなくても、代理人や郵送による方法が認められている自治体もあります。ただし不備があると受理されないため、事前に窓口へ確認しておくと二度手間を防げます。受理されにくい代表的なケースは次のとおりです。

よくある不備主な内容
記入漏れ証人欄・親権者欄などの空欄
親権者が未記入未成年の子がいるのに親権者が決まっていない
訂正方法の誤り修正液の使用など、適切でない訂正
本籍の誤記戸籍と一致しない本籍の記入

受理された日が離婚の成立日になるのが原則とされています。提出のタイミングが手当や各種手続きに関わることもあるため、急いで出す前に全体像を整理しておくと安心です。離婚全体の流れは離婚の流れで確認できます。

勝手に出されないために——不受理申出

「署名を勝手に書かれて、知らないうちに離婚届を出されるのではないか」という不安を持つ方もいます。こうした場合の備えの一つが不受理申出です。

不受理申出を本籍地などの市区町村に行っておくと、申出をした本人が窓口に出向いて取り下げない限り、離婚届が受理されない扱いになるとされています。逆に、合意が整って自分から提出する段階になったら、申出を取り下げる流れになります。要件や有効期間は自治体の運用によることがあるため、詳しくは窓口にご確認ください。

不安の背景に、相手とのやり取りで威圧的な言動があったり、勝手に手続きを進められそうな状況があったりする場合は、出来事を事実として記録に残しておくことが、後の相談で役立つことがあります。「いつ・どこで・誰が・何を言った(した)か」という5W1Hで淡々と書き留めておくと、記憶が曖昧になりにくくなります。こうした記録を相談前のメモとして整理する手段の一つが、無料で使える「リコログ」です。日々の出来事を時系列で残し、必要なときに相談前メモ(陳述書PDF)の形にまとめておくと、弁護士や窓口での説明がスムーズになります。

まとめ

  • 離婚届の用紙は市区町村窓口やホームページで入手でき、様式は全国共通とされています。
  • 氏名・本籍・離婚の種別・未成年の子の親権者などを正確に記入します。親権者が未記入だと受理されないのが一般的です。
  • 協議離婚では成人2名の証人が必要で、調停・裁判離婚では証人欄の記入は不要とされています。
  • 提出先は本籍地または所在地の戸籍窓口で、受理された日が離婚成立日になるのが原則とされています。
  • 勝手な提出が不安なときは不受理申出という備えがあります。要件は窓口にご確認ください。
  • 戸籍や子どもの姓は別手続きが必要になることがあり、不安があれば出来事を記録に残しつつ、個別の判断は弁護士や窓口にご相談ください。

よくある質問

離婚届はどこでもらえますか?

市区町村の戸籍窓口で受け取れるほか、多くの自治体ではホームページからダウンロードできます。用紙は全国共通の様式で、本籍地以外の窓口で入手したものでも使用できるとされています。提出前に記入漏れがないか確認しておくと安心です。

離婚届に証人は必要ですか?

協議離婚の場合、成人2名の証人が必要とされています。署名と本人を特定できる情報を記入してもらいます。親族でも友人でも構いませんが、内容を理解したうえで記入してもらうことが前提です。調停や裁判で離婚する場合は証人欄の記入は不要とされています。

相手に勝手に離婚届を出されないようにできますか?

本籍地などの市区町村に「不受理申出」を行うと、申出をした本人が窓口に出向いて取り下げない限り、離婚届が受理されない扱いになるとされています。署名を勝手に書かれる不安がある場合の備えの一つです。詳しい要件は窓口にご確認ください。

離婚届を出したら戸籍はどうなりますか?

離婚すると、婚姻時に相手の戸籍に入っていた側は原則として元の戸籍に戻るか、新しい戸籍を作るかを選ぶことになるとされています。子どもの戸籍や姓は離婚届だけでは自動的に変わらない場合があり、別の手続きが必要になることがあります。詳細は窓口や弁護士にご確認ください。